0
2

「おい!この店は客に髪の毛を食わせるのか!」
ガラの悪そうな男が食い終わった器を手に店員を怒鳴りつけた。
店員は器の中の髪の毛を確認すると『この髪の毛、ウチの従業員のものではありませんね』と冷静に対応する。どうやら、こうしたトラブルには慣れているようだ。
「じゃあ何か!俺が嘘をついているっていうのか!いい度胸してんじゃねぇか!」
激怒する男を前に店員は炊飯器ほどの大きさの箱を持ち出し、その中に問題の髪の毛を入れた。何だあれ?
『このDNA鑑定機には当店の従業員及び、当店と契約している食品会社社員全員のデータが入っています。その髪の毛のDNAがヒットすればウチの不手際ですが…該当データはなし。その髪の毛はお客さんが入れたものですね』
凄ぇ!DNA鑑定機を持ち出して完璧に論破した!
『あと、このDNA鑑定機にはお客さんのデータが登録されていますね。悪質クレーマーのA田A男さん』
本当に凄ぇな…
SF
公開:22/04/16 20:44

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容