竹取物語

月におけるウサギ族と悪魔との戦いは、千年にも及んだ。悪魔は眼から火を噴き、神虞矢とよばれる神もつらぬく矢で、ウサギ族を欲しいままに殺戮した。
ウサギ族は滅亡の危機に瀕しながらも、一致団結した。大好きな餅つきも断ち、必死になって戦い、全滅寸前のところで辛うじて悪魔を封印することに成功した。
こんな危険な悪魔を月においておくわけにはいかない。
ウサギは悪魔を赤ん坊に戻すと地球に送り込み、人里離れた竹の中に閉じ込めた。
しかし、悲劇はやってきた。老人が光る竹をみつけ、封印した悪魔を開放してしまったのだ。
長じた悪魔は、手下をひきつれて、月へと進軍を開始した。そして、ついにウサギ族は絶滅した。
月にウサギがいない理由は、こういうことなのだ。
なお、悪魔の名前は「神虞矢火目」なのだが、なぜか地球では「かぐや姫」と呼ばれている。