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俺の趣味は女装だ。これは誰にも言えない秘密の趣味だ。女装をする上で最上級に嬉しい事は何だと思う?
そう、答えは”女だと思った”と言われる事だ。俺はその日、誰かに褒めてもらいたくなった。最上級の褒め言葉を貰う為に俺は大胆な行動に出た。髪型、メイク、服装をばっちりセットして遠くの駅へ行く。そして駅前で立っている。そう、ナンパ待ちだ。もし俺に声をかけてくる奴がいれば俺の勝ちだ。

「ねえ、君。一人?可愛いね。今暇してる?」
「俺、男なんですけど」
「うげっ、マジかよ」

早速一人引っかかった。俺の勝利だ。

「ねえ。君。可愛いね。僕とデートしない?」
「俺、男なんですけど」
「あはは。マジかー。ウケるー。まあ私も女なんだけどね」
「ええ!?」

女装した男に男装した女がナンパしてきたのだ。俺達は意気投合し、友達になった。今では二人で街中を歩く時は、普通のカップルに見せて驚かせる事にハマッている。
公開:22/04/16 09:46

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
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