彼氏召喚鍋

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彼氏が欲しい。私を愛してくれる彼氏が欲しい。

「そうよ、だったら作ればいいのよ」

私は魔法使い。彼氏を作る事なんて簡単よ。

「これを使うわ。彼氏召喚鍋」

鍋の底に六芒星で呪文を書いたこの彼氏召喚鍋は、料理を作ると料理はなくなるが、代わりに彼氏が召喚されるのだ。

「んー、何にしようかしら。カレーでも作ってみようかな」

カレーを作ってみた。良く煮込み、美味しいカレーができた。すると彼氏召喚鍋から光が放たれ、カレーが全てなくなった。カレーが生贄になったのだ。

「ふぁああああ。よく寝た。おはよう」
「おはよう。名前はなんていうの?」
「名前はないよ。だから付けてよ」
「じゃあ……隆介!!」
「オッケー。俺の名前は隆介だ。そっちの名前は?」
「愛」
「よろしく、愛。今日から俺が彼氏だ」

嬉しい。キュンキュンしちゃう。
でも彼氏召喚鍋で召喚した彼氏は、鍋に入るサイズで小さいのが難点だ。
公開:22/04/08 09:00

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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