黄昏図書館
2
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静かな放課後の図書館。
私と彼しかいない。
図書委員の彼はカウンターに座って本を読んでいる。
彼をチラリと見る。
窓際から差す西日が、彼の色素の薄い茶色のくせっ毛や、黒縁メガネの奥にある琥珀色の瞳を透かす。
あの日からずっと心に決めていた。
私は静かに席を立つ。
右脚を1歩。
左脚を1歩。
震える右脚を1歩。
逃げ出したい左脚を1歩。
こちらに気づく彼。
「どうしました?」
優しい笑顔で問いかける彼。
震える唇をこじ開け、喉の奥を振り絞って
「この本返しますっ!」
と早口で言う私。
そのままダッシュで図書室から逃げる。
―「ねぇ、ママ。パパはまだ?」
あの日の彼と同じ髪と瞳を持つ子供。
「もうそろそろよ。」
その時チャイムがなる。
子供の顔が明るくなり、2人で迎えに行く。
「ただいまー。」
そこにはあの日と変わらない茶髪のくせっ毛で琥珀色の瞳の彼がいた。
私と彼しかいない。
図書委員の彼はカウンターに座って本を読んでいる。
彼をチラリと見る。
窓際から差す西日が、彼の色素の薄い茶色のくせっ毛や、黒縁メガネの奥にある琥珀色の瞳を透かす。
あの日からずっと心に決めていた。
私は静かに席を立つ。
右脚を1歩。
左脚を1歩。
震える右脚を1歩。
逃げ出したい左脚を1歩。
こちらに気づく彼。
「どうしました?」
優しい笑顔で問いかける彼。
震える唇をこじ開け、喉の奥を振り絞って
「この本返しますっ!」
と早口で言う私。
そのままダッシュで図書室から逃げる。
―「ねぇ、ママ。パパはまだ?」
あの日の彼と同じ髪と瞳を持つ子供。
「もうそろそろよ。」
その時チャイムがなる。
子供の顔が明るくなり、2人で迎えに行く。
「ただいまー。」
そこにはあの日と変わらない茶髪のくせっ毛で琥珀色の瞳の彼がいた。
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公開:22/04/07 17:30
ゆる〜く投稿しますのでよろしくお願いしますm(*_ _)m
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