ポイントの神様

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俺には運がない。カレーうどんを食べたい日に限って白いTシャツ着てるし、食パンを誤って落とすと必ずバターを塗った面が下になる。
ある夜、寝ているとカタンと音がした。目を開けると枕元に黒いスーツを着た男性が立っていた。私は飛び起き、何者だと尋ねると彼はポイントの神だと答えた。不定期に色んな人の元へ行き、ポイントの貯まり具合を見ているのだという。
「手を出してください」
俺の手を彼はボードのようなものをかざして何か読み取った。
「ふむふむ、あなたかなり運が悪いようですね。不運ポイントがたくさん貯まってます」
「貯まると何か悪いことでも?」
「いえ、その逆です。貯まったポイントは良い出来事と交換できます」
「いつ?」
「それはわかりません。交換のタイミングは別の神が決めますので」

人生悪いことが起きた後は必ず良いことが起きる。でなきゃこんな俺がミスジャパンの彼女と結婚できるわけがないのだから。
その他
公開:22/04/04 17:00
ポイント 不運 神様

雪宮冬馬

日本生まれ日本育ち。年齢約20代。まだまだこれからの男です。
noteでもショートショート書いてます。
よろしくお願いします。

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