おかしな戦争5

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ルマンドは決戦地に選んだ土地は通称「チョコレート平原」と呼ばれるところだった。
グリ公国のグリゴリオ3世はほくそ笑んだ。
馬鹿なやつだ。騎馬隊を相手に平地で戦うとは、よかろう望み通り殲滅してくれる。

決戦当日はよく晴れた日だった。
グリ公国は敵を蹴散らしつつ正面突破を図る。
ルマンド軍は柵を用意し、槍で騎馬を牽制するが倍以上の敵にじょじょにおされつつあった。

事態が急変したのは太陽が真上に来たときだった。
グリ公国の軍の周りの土地がいつの間にか柔らかくなっており、気がついたときには沼地となってグリ公国の軍勢を飲み込み始めたのだ。
名前どおり、そこの土地は寒ければ盤石だが暖かくなるとチョコレートのように溶け出して沼地と化す。
安全な地をしっている現地の者は大丈夫だが、情報収集をおこたったグリ公国にそれが分かりようもない。

大軍もただのもがく木偶と化し、降伏した者を除いて全員が戦死した。
ファンタジー
公開:22/03/27 10:10

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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