マッチョな彼

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「私、大事な物は全部彼氏に預けているの」
友人の言葉に私は目を丸くする。それ、大丈夫?
「うん。持っているのは彼だけど、管理しているのは私だから」
それってつまり、彼は持っているだけで取り出したは出来ないって事?
「そう。まあ、口で説明してもよく分からないよね。彼に会ってみる?」

数分後、友人の彼がやってきた。
爽やかな好青年。白い歯に映える笑顔が眩しい。そして凄い筋肉だ。
「彼、ボディビルダーなんだ」
そうなんだ。
「胸、開いて」
友人のお願いに彼は上半身裸になるとポーズを決める。
『はい。サイドチェスト!』
ポーズを決める彼の胸に手を伸ばす友人。乳首を引くと胸がパカッと開いた。
友人は彼の胸から通帳と印鑑を取り出した。
「もういいわよ」
彼がポーズを解くと胸襟は閉じ、がっちりと引き締まった筋肉へと戻る。確かにこれだと友人にしか取り出せない。
「どう?これが包容力よ」
これが包容力か…
公開:22/03/29 20:47

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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