街の向こうへ

この荒れくれた街では、俺達は無敵だと思っていた。だがそれもあの男がやってきて思い知らされることになる。

「おい、てめぇ。荷物置いていけ」
「……盗みを働くガキか。弱い奴が粋がるな」
「なんだとお！？オラァ！！」

俺は男を殴ろうとしたら軽やかにかわされる。

「銀。お前も手伝え」

銀は俺の仲間で腕っぷしもなかなかのものだ。二人で男に殴りかかるが、返り討ちにされてしまった。

「はぁはぁ……。くそっ……」
「お前ら、喧嘩には自信があるようだな。この街から出た事はないのか？」
「あ？ねえよ」
「ついてこい。お前達に本当の戦いの世界を教えてやる。思いっきり喧嘩できる場所だ。金も出る。だから盗みはやめろ」

俺達はそんな上手い話を聞いて、男に付いていって街を出た。それは世界を守るヒーローの仕事だった。俺と銀は、新しい世界を知った。喧嘩で強ければヒーローになれる。俺達は、世界を守る為、戦う。