不老不死の問題

　はっは！　確かに。不老不死など信じられないだろう。実現しても後で必ず後悔する、馬鹿げた選択と相場は決まっているしね。しかしどれほど魂を押し潰す苦悩でも、永遠に悩み続けるなど不可能だ。だから私は悪魔と契約した。実際、不死者の魂を煩わせるのは、もっと生理的な問題さ。魂の生理的な問題……。
　幼少期を思い出そう。一ヶ月、一年、どれほど長く感じたか。だが今では一年などあっという間。それが極端になれば……私にとって全ての経験は、つい先刻、君と出会ってから起こったように感じるのだ。記憶を重ねるほど、私の人生は押し潰されていく。信じないかね？　不死の証拠ならいくらでも出せるし、いつかは君も説き伏せられるしかないさ。だがね、そうやって君を納得させている僕自身は、自分が、気まぐれによって先ほど生まれた存在としか思えない！　私はきっと永遠に生きる。その時、私にとって永遠の人生とは、瞬きする間の夢になる……。