桜リフレイン

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リフレイン――。それは詩や楽曲の各節最後の部分を繰り返す事である。
同じ春を何度も繰り返す。卒業式があり、入学式の日まで。入学式が終わるとまた卒業式の日に戻る。僕はこの現象を桜リフレインと呼んだ。もう何度目の桜リフレインを見ているだろう。なぜ同じ時をループするのか分からない。何か重要な事を僕は忘れているのだろうか。心当たりがあった。卒業式の日、彼女と別れる。僕は何度もフラれている。それを阻止すれば何か変わるのではないか。そう思い、フラれないように努めた。
「悪かったよ。この間の遊園地、楽しみにしてたのに行けなくてさ」
「ほんとよ」
「代わりにさ、春休みの間に行こう。遊園地」
デートをすっぽかして何もフォローしなかった僕はフラれた。だから遊園地に行く事にした。そして遊園地で僕は、怪しげな男達に声をかけられた。
「桜リフレインは楽しんだか?」
どうやら僕は、何か巨大な陰謀に巻き込まれたようだ。
SF
公開:22/03/26 09:38

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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