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昏睡状態から奇跡的に目覚めた男。
「貴方!」妻はナースコールを押した。
「名前を言えますか?」医師の問いかけに
「坂本康平…」「何言ってるの、高橋肇でしょ」
「たかは…そうだ高橋です」妻の指摘で訂正した。
「誕生日は?」
「…4月9日」「7月25日じゃない」
「ああ7月だ。でも4月に生まれたんだ」と男は混乱した。
「先生、夫は一体…」
妻は医師にすがった。医師も苦悶の表情を浮かべる。
「高橋さん事故当時の記憶はありますか?」
「…確か私は車の助手席で…運転手が脇見をし人を轢いてしまった弾みで電柱へ…」
その言葉に一同は絶句する。
医師は慌てて内線電話を掛け何かを確認すると「そんなバカな」と天を仰いだ。
「先生…」
「ご主人を轢いた車の助手席に乗っていた男性の名前が坂本康平さんでした」
「先生言ってる意味が」
「ご主人はこの事故で唯一亡くなった方の記憶を獲得してしまったのかもしれません」
「貴方!」妻はナースコールを押した。
「名前を言えますか?」医師の問いかけに
「坂本康平…」「何言ってるの、高橋肇でしょ」
「たかは…そうだ高橋です」妻の指摘で訂正した。
「誕生日は?」
「…4月9日」「7月25日じゃない」
「ああ7月だ。でも4月に生まれたんだ」と男は混乱した。
「先生、夫は一体…」
妻は医師にすがった。医師も苦悶の表情を浮かべる。
「高橋さん事故当時の記憶はありますか?」
「…確か私は車の助手席で…運転手が脇見をし人を轢いてしまった弾みで電柱へ…」
その言葉に一同は絶句する。
医師は慌てて内線電話を掛け何かを確認すると「そんなバカな」と天を仰いだ。
「先生…」
「ご主人を轢いた車の助手席に乗っていた男性の名前が坂本康平さんでした」
「先生言ってる意味が」
「ご主人はこの事故で唯一亡くなった方の記憶を獲得してしまったのかもしれません」
ホラー
公開:22/03/25 16:39
更新:22/03/25 22:42
更新:22/03/25 22:42
まずは自分が楽しむこと。
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