私と私

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私という存在が増えたら、と夢想したことはないだろうか。
例えば私Aが仕事へ行き、私は家事をやる。
そして私は優雅にカフェでティータイム。
しかし現実は甘くなかった。
突如私が現れ、今は私と私でルームシェアをしているのだが…。
よく考えてもらいたい。
食費も2人分、衣服やその他の雑費もそれぞれにかかる。
私だけが優雅にティータイムなどはありえない、あまりにアンフェアだから。
仕方ないので2人で働くことにした。
なんだか共働きの夫婦のようになってしまったのだが、そう悪いことばかりではない。
趣味は当然合うし、私はかなり無口なほうなのでお互いに干渉もしない。
なんだか頼もしい相棒のようだった。
でも不思議だ、今まで自分のことを全てわかった気でいたのに、私が何を考えているのかまるで見当もつかないのだ。
なにひとつね。
公開:22/03/22 20:51

ネオ埼玉

読んでいただいた方、ありがとうございます。
安部公房さんと星新一さんが好きです。

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