無能な執事

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彼は、嘆いていた。

あまりにも、自分の執事が無能なのである。

なぜ、自分で雇ってもいないこの人間が執事だと分かったかというと

気がついたらそこにいて、身の世話をしてくれるからである。

そこでようやく、この人間が自分の執事であることに気がついた。

この執事は、呼んでもなかなか来ない。

むしろ、私に少し待てというではないか!

しかも、私を見る目は怒っているようにも、困っているようにも見えた。

料理も、イマイチだ。

お気に入りの料理が出たと思ったら、次にその料理が出てくるのは、1週間後である!

手を替え品を替え、私を喜ばせようとしてくるが

私は、お気に入りの料理なら、何日間も食べ続けられる人間なのだ!

もう、我慢ならん。

責任者の彼を呼べ。

最近顔を見ていないが、、


「しばらく会わないうちに、大きくなったわね」

「もうすぐ、1歳になるわ。本当にわがまま王子よ」
その他
公開:22/03/22 13:57

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