つままれた
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立ち食い蕎麦が好きだ。早めに改札をくぐってホームに直行。足取りは軽い。もうすぐそこだ。
ズルッズルズルッ
他人がすする音さえ心地良い。いつも通りたぬき蕎麦を頼んで待つ。隣にも人が来てきつね蕎麦を頼んだ。すると脇腹になにか当たった。
「動くな、静かにしろ」
脇腹には銃口が突きつけられている。私が何かしたか。至極真っ当な、つまらないとさえ思う人生を歩んできたはずだ。
「きつねにしろ」
ん?きつね?きつね蕎麦に換えろということか。それぐらいなら。
「すみません、たぬき蕎麦からきつね蕎麦に変えてください。」
脇腹から感触が消えた。
「はい、きつね蕎麦、お隣さんもきつね蕎麦お待ちっ」
隣の席には一丁の銃が置いてある。目の前にはただの蕎麦が二つ。
「あれっ油揚げは」
プルルーープシュッーー
乗るはずの新幹線が行ってしまったようだ。線路の向こうには子連れの狐が歩いていた。
ズルッズルズルッ
他人がすする音さえ心地良い。いつも通りたぬき蕎麦を頼んで待つ。隣にも人が来てきつね蕎麦を頼んだ。すると脇腹になにか当たった。
「動くな、静かにしろ」
脇腹には銃口が突きつけられている。私が何かしたか。至極真っ当な、つまらないとさえ思う人生を歩んできたはずだ。
「きつねにしろ」
ん?きつね?きつね蕎麦に換えろということか。それぐらいなら。
「すみません、たぬき蕎麦からきつね蕎麦に変えてください。」
脇腹から感触が消えた。
「はい、きつね蕎麦、お隣さんもきつね蕎麦お待ちっ」
隣の席には一丁の銃が置いてある。目の前にはただの蕎麦が二つ。
「あれっ油揚げは」
プルルーープシュッーー
乗るはずの新幹線が行ってしまったようだ。線路の向こうには子連れの狐が歩いていた。
ファンタジー
公開:22/03/17 20:53
25歳
私なんてこんなもん
お手柔らかに
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