オルゴールと小鳥

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当宿ではお客様にお土産として大きなつづらと小さなつづら、どちらか片方を持ち帰ってもらっております。
はい。こちら舌切り雀で有名な二つのつづらで御座います。
ご安心下さい。こちらの中身、両方ともオルゴールで御座います。
抑々私達はお爺さんとお婆さんにもオルゴールを渡しただけなのですよ。
小さなオルゴールを持ち帰ったお爺さん。小さくも優しい音色のオルゴールに日々の疲れを癒していたようです。
お爺さんは財宝にも勝る音楽だ。とお喜びでした。
大きなオルゴールを持ち帰ったお婆さん。オルガンだけでなくドラムまで内蔵された大音量のオルゴールに睡眠不足となり自らの耳を切り落としたそうです。
お婆さんはその耳の痛みもあって幻覚を見ていたそうです。
これがあの御伽噺の真実ですよ。
家に帰るまでつづらを開けてはならない理由?オルゴールは当時、精密機械さながらでした。埃一つで壊れてしまう恐れがあったからですよ。
公開:22/03/15 20:49

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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