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ジャズが流れる店内。
「この肉は何の肉だろう。食べた事ない味だな」
「ええ。好みは分かれるけど私はこの味好きだわ。ソースが上手くまとめてる」
「同感だ。シェフに聞いてみようか」
ウエイターを呼び止める。
「お口に合いましたでしょうか」
「今日も絶品だよ。ちなみにメインの肉は何の肉かな」
「人間でございます」
「え?今日はいつもと味が違ったな。何ていうんだっけほら…アレだ」
「…クセがある」「そうだシェフ。それだ」
「本日の人間はクセが強かったのでソースを少しアレンジしております」
「なるほど、いや絶品だった」「ありがとうございます」
踵を返すシェフの8本脚と長い尾を見つめる。
「クセの語源は何だったかな」
「…確か、『個性』から来てる言葉じゃなかったかな。訛ってコセイがクセに」
「今でも個性を出して生きようとするのか、人間って生き物は」
カシャカシャ触覚を擦り合わせて2匹は笑った。
「この肉は何の肉だろう。食べた事ない味だな」
「ええ。好みは分かれるけど私はこの味好きだわ。ソースが上手くまとめてる」
「同感だ。シェフに聞いてみようか」
ウエイターを呼び止める。
「お口に合いましたでしょうか」
「今日も絶品だよ。ちなみにメインの肉は何の肉かな」
「人間でございます」
「え?今日はいつもと味が違ったな。何ていうんだっけほら…アレだ」
「…クセがある」「そうだシェフ。それだ」
「本日の人間はクセが強かったのでソースを少しアレンジしております」
「なるほど、いや絶品だった」「ありがとうございます」
踵を返すシェフの8本脚と長い尾を見つめる。
「クセの語源は何だったかな」
「…確か、『個性』から来てる言葉じゃなかったかな。訛ってコセイがクセに」
「今でも個性を出して生きようとするのか、人間って生き物は」
カシャカシャ触覚を擦り合わせて2匹は笑った。
ホラー
公開:22/03/10 11:31
まずは自分が楽しむこと。
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