オルゴールと小鳥

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私はオルゴールが大好きだ。
オルゴールの音は大きく出来ないし、イヤホンだってさせない。
その音を二人で聞くには自然と肩を寄せ合う事となる。
会話が苦手な私は彼の肩にそっと頭を乗せ、音楽に耳を傾ける。
彼も何もしゃべらない。純粋に音楽を楽しんでいるようだ。
そんな私達は結婚し、夫婦となった。
産まれた子供達も私達に似て無口で、オルゴールが大好きだ。
息子を抱きしめる私。娘を膝に乗せる夫。
それはまるで寒さをしのぐ為、密集し暖を取る小鳥のよう。
オルゴールが止まった。名残惜しそうに見つめる娘はそっと鼻歌を歌う。それに続く息子。
気が付けば私達の鼻歌でアンコールが始まった。
でも私達、実は皆音痴である。ブンブンと唸るその音はまるでハチドリのホバリング音。
ハチドリは別名・ハミングバードとも呼ばれている。
私達家族にぴったりな鳥だ、と皆で笑った。
公開:22/03/09 20:51

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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