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「僕はあなたのいけにえです」
少年は魔女に言う。
「あんた、生贄の意味分かってんのかい」
「はい。僕はあなたに食べられるんですよね」
「…やめた」
魔女は、ため息を吐きながら言う。
「え、なぜ」
「…ただの気まぐれさね」
ーそれから、魔女と少年は一緒に暮らし始めた。
その間、魔法や狩りの仕方等、少年に生きる術を教え、10年の月日が経った。
「あんたに教えることはもう何も無い。明日から家を出ていきな。そろそろ次の生贄がやって来るからね」
魔女は今までの生贄の子供全てを自立するまで育てていた。
生贄に選ばれた子供がどんな境遇かは、聞かずともわかる。もしかすると自身の虐げられていた過去と重ねていたのかもしれない。
「魔女様。本当に今までお世話になりました。しかし、何故悪役を買ってまで、僕らを助けて頂いたのでしょうか」
青年は尋ねた。
「…ただの気まぐれさね」
魔女は笑顔で答えた。
少年は魔女に言う。
「あんた、生贄の意味分かってんのかい」
「はい。僕はあなたに食べられるんですよね」
「…やめた」
魔女は、ため息を吐きながら言う。
「え、なぜ」
「…ただの気まぐれさね」
ーそれから、魔女と少年は一緒に暮らし始めた。
その間、魔法や狩りの仕方等、少年に生きる術を教え、10年の月日が経った。
「あんたに教えることはもう何も無い。明日から家を出ていきな。そろそろ次の生贄がやって来るからね」
魔女は今までの生贄の子供全てを自立するまで育てていた。
生贄に選ばれた子供がどんな境遇かは、聞かずともわかる。もしかすると自身の虐げられていた過去と重ねていたのかもしれない。
「魔女様。本当に今までお世話になりました。しかし、何故悪役を買ってまで、僕らを助けて頂いたのでしょうか」
青年は尋ねた。
「…ただの気まぐれさね」
魔女は笑顔で答えた。
ファンタジー
公開:22/03/09 14:14
更新:22/03/10 12:21
更新:22/03/10 12:21
初めまして。七尾瞬と申します。
小説を読むのも書くのも好きで、今回、ショートショートに挑戦したいと思い、登録しました!
400字という限られた文字数の中でどれだけ表現出来るか不安もありますが、頑張りますので宜しくお願いします!
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