オルゴールと小鳥

0
2

お忍びで訪れた城下町。お洒落な雑貨屋を見つけ店に入ると素敵なオルゴールに出会った。
「お嬢様、お目が高いですな。そちらのオルゴール、百年以上昔のものでありながら今なお美しい音を奏でるのでございます」
その音を聞いてみる。確かに凄くキレイだ。ここ最近のストレスが癒されるのを感じる。
「しかし一つ問題がありましてな。そちらのオルゴール、その隣に置かれた小鳥の置物の妻なのです。こちらの二品は夫婦なんですよ」
小鳥の置物に目を向ける。こちらも精緻で繊細、目を奪われる出来だ。
「この二つは引き離せば途端にくすんでしまう品物…さらに値下げしようとすれば”安く見るな”と怒り出す始末…お高く留まった厄介な品でもあるんです…」
店主の言葉に私はこの二品を買う決意をした。この二つはまるで私と彼のようだ。
彼…ロミオと結婚した暁には必ず買いに来るわ。と店長に告げ、店を出た。
私はもう己の命を安く見る事はしない。
公開:22/03/08 20:55

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容