オルゴールと小鳥

猫は人間が食べているものを欲しがる。
その猫は人間が食べているチョコを食べたがっていた。それもただのチョコではない。手作りチョコが食べたいと思った。
だが猫の手作りとなると毛が入ってしまう…そこで猫は庭先で遊んでいた小鳥を捕まえ「食われたくなければ俺に手作りチョコを作って持ってこい」と命令した。
小鳥は猫に命じられるままチョコを作り始める。
音楽を聞かせるとチョコは甘くなるらしい。小鳥はオルゴールを持ち出してはその音楽に合わせてチョコを作り始める。
最初は嫌々だったチョコ作りだったがだんだん楽しくなってきた。
味見をしてみると花の蜜より甘いそれに舌が蕩けてしまう。これなら猫も満足してくれるだろう。
そう確信し、小鳥は猫に手作りチョコを献上した。
が、それは猫の飼い主によって取り上げられる。
チョコは猫にとって毒となると言い聞かせられ、猫は酷く落ち込んだ。
チョコは小鳥が美味しく頂きました。