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ボランティアからの帰り道、善行員を名乗る男性に声をかけられた。
以前から人助けに精を出す私を見て、もしかして大善持ちなのでは?と思っていたらしい。
その善が誰かに奪われたり、盗まれたりしたら大変だと。そこでもし良ければ当善行で善を預けないかと相談された。
そうした方がいいのならそうしよう。私は都市銀行に併設された都市善行に善を預けた。
…その時に気付くべきだった。男性は思った以上にあった私の善を見て目の色が変わっていた。

数日後、善行から連絡が入った。あの時の男性が私の善を持ち逃げしたらしい。
どうやら以前より多額の善を欲しがっていたが故に犯行に及んでしまったと。
うん。別にどうでもいい。そもそも善が貯まっているなんて言われなければ分からなかった。なかったも同然のもの。失ったところで何も思わない。
むしろその善を失ったからか、最近は私の人の好さに付け込んでくる輩が減った事に感謝している。
公開:22/03/08 20:44

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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