怪談噺と落語家の技術

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夏になると怪談落語を聞きに多くの客がやってくる。皆、怖い話で涼を取りたいようだ。
話を聞くだけで涼しくなれるのかって?それを可能にするのが言葉の魔術師・落語家だ。
興味があるなら一席聞いてみるといい。冒頭から背筋がヒヤリとするぜ…徐々に背筋がゾクゾクし、終わる頃には幽霊に憑りつかれているみたく頭がガンガンしてるかもな。風邪に気をつけろよ。
何でそんな事が出来るのかって?それはな、話の導入部に秘密があるんだ。
落語は導入部を”まくら”と呼ぶだろう?怪談話をする時、落語家はこれを氷まくらへと変えているんだ。
それもブロック氷を大量に入れている。キンキンに冷えているから痛みすら覚えるんだ。これが怪談噺で涼しくなれる理由さ。
それを弟子に教えてやると、早速まくらを氷まくらへと変えたようだ。
だが弟子は氷ではなく保冷材を入れた。
その結果、弟子の落語を聞く客は丁度いい涼しさに皆寝入っちまったようだ。
公開:22/07/19 20:46

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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