禍中見舞い

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コロナ禍でどこにも旅行に行けず、暇していると友人から手紙が届いた。
それは”暑中見舞い”ならぬ”禍中見舞い”。今世界が大変な中にいるからこそ、お互いの近況を報告し合おうという手紙だ。
丁度いい。時間はたっぷりあるんだ。積もる話もあるし手紙でも書いてやろう。

そうして何度か手紙をやりとしていると、コロナも大分納まってきた。
こうなってくると滞っていた仕事を一気に動かさなくてはいけなくなる。手紙の返事を書く事も出来ず、仕事に忙殺される日々。
すると今度は”残暑見舞い”ならぬ”残処見舞い”が届いたではないか。
友人が私の仕事の後処理を手伝ってくれるらしい。
だが同時に友人も仕事の後処理を手伝ってくれと書いているではないか。
友人は助け船を出しているのか、それとも私をも渦中に引き込もうとしているのか…
まあいい。こうなったら一蓮托生だ。お互いの忙しさを見舞ってやろう。
公開:22/07/18 21:15

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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