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息切れを感じやすくなり、運動中に呼吸困難になる症状を訴える患者が増加していた。原因は不明だが霧が発生しやすい地域ほど、その症状が顕著であった。またマスク着用率が高いと発症率が低く、マスクが効果的であることが統計上わかっていた。再びマスクが欠かせない生活に戻ってしまった。次に現れた事象は浄水場で起きた。河川の水を浄化してろ過する際に目詰まりを頻繁に起こすようになっていた。原因究明ため分析した結果、検出された元素は『ケイ素』だった。ケイ素とはガラスの成分である。火山灰にはケイ素が多分に含まれているが、近年火山が噴火した実績はない。調査員は今日も成果を得られず帰宅の途についた。すると突如、雨混じりの雹が落ちてきた。そして時々、割れるような高音が響いていた。
「なんだこれは?雹なのに、冷たくないし、溶けもしないぞ」
そう、既に雨のガラス化が始まっていた。
「なんだこれは?雹なのに、冷たくないし、溶けもしないぞ」
そう、既に雨のガラス化が始まっていた。
その他
公開:22/07/14 22:47
面白そうなので参加してみました。
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