冷凍職人

実家で採れた野菜が大量に送り届けられた。正直、困る。
こちとら一人暮らしの大学生。バイトの賄いやサークルの飲み会もある。
仕送りは嬉しいが生ものだとどうしてもいくつかは腐らせてしまう。仕方がない…あれを使うか。
私はレンジに冷凍職人を入れ、じっくり温めた。
１時間と時間はかかったが、その分解凍された職人の腕は十分に温められており、すぐに野菜が調理用と保存用に分けられる。野菜の豆知識を教えてくれてとても為になった。
さらに料理も明日のお弁当に入れるものから今夜中に片付けるものまでと至れり尽くせり。
職人の料理…やっぱり美味しいわ…
食事を終えると、職人も仕事は終えた言わんばかりに消えていた。
今回は冷凍職人をじっくり温めて正解だった。
前回は冷凍職人を高温で一気に温めてしまった為、ヤキのまわった職人が解凍された。焦げ付いた料理を出しては「ここがウマいんだよ！」と怒鳴られ、うんざりしたものだ。