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東京メトロのホームのトイレを出ようとした俺は、壁にある小さな扉に目が止まった。電気の配線か水道管が中にあるのだろうか、埋込式のハンドルを回そうとしたが、鍵が掛かっているようだ。
よく見ると、扉と扉の枠を跨ぐように和紙の御札が貼ってある。
中が気になる俺は、御札を爪の先で剥がし、もう一度ハンドルを回してみると、ギシッと音を立て回りだした。そして扉を開けた瞬間、地響きと地震が起こり大量の土砂と木の根がわしわしと飛び出し、木の根はずんずん太くなり扉の枠を壊し、トイレの出入口を吹き飛ばし、俺を道連れにして一気に線路へ出て、もの凄い勢いで伸び始めた。「うわっ〜!」
ここで、記憶が途切れた……

……鳥の囀りに俺が目は覚ますと、そこはジャングルの大きな木の枝の上だった。
どうやら、開発の為に誰かが自然を封じ込めた御札を剥がした事で、東京がまたたく間にジャングルになったらしい。

……さて、どうするか?
ファンタジー
公開:22/07/14 08:48

杉本とらを( 東京 )

言葉遊びが好きで、褒めらると伸びるタイプです。
良かったら読んでやって下さい!

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