彗星メモリー

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あの日、家の窓から彗星が流れるのを見た。その瞬間、強烈な光が放たれ、目を開けると俺は異世界に転生していた。
「ここは……」
見た事のない世界。文化。車の代わりに馬車が走る街。鏡を見ると俺の顔は、全くの別人の顔をしていた。俺は何者なのか。考え込んでいると一人の少年に声をかけられた。
「あ、ロナウド兄さん。こんなところにいた。もう探したんだから」
「ロナウド兄……さん?」
「どうしたの?」
「君は誰?」
「ええ!?兄さんの弟のキールだよ。どこかで頭打った?どうしたの?何があったの?」
「彗星を見てて……それで……」
「はあ?彗星?兄さん。ちょっと何言ってるの。しっかりしてよ。とりあえずうちに帰ろう」
家に着いた。家を見ると少し記憶が蘇った。俺は四人家族だったのか……。
「メアリ……」
俺がぽつりと呟いた名前。その名前をどうしても思い出さなくてはならないと思った。とても大事な人のような気がして。
公開:22/07/16 08:57

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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