男と男の勝負

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「おい。今日こそ勝負つけたるからな。」
打席に立つ男は大声で宣言する。
やれやれ、まただ。こいつは面倒くさい。俺は毎度打席に立つコイツに男と男の勝負を一方的に挑まれる。特に面倒くさいのは奴が言い掛かりをかけてくる所だ。やれ変化球は卑怯だと言ったり、ど真ん中以外は男じゃないと喚いたり、男と男の勝負を大義名分として自らをただただ有利にしているらしかった。こんな男を気取った卑怯者だが、私はコイツに負けたことがなかった。なぜか?なんせ男と男の勝負だからな。武器であるバットを使うのは卑怯に当たるだろう?だから、
「ストライク!バッターアウト!」
男は打席に立っているがバットを持っていなかった。
男と男の戦いだからな。
バットを持たないで拳で正々堂々と戦おうじゃないか。
公開:22/07/11 16:43

リマウチ

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