便器疾走事件

加齢のせいか何度もトイレに起きるようなったが、夜中に寝室に近い2階のトイレのドアーを開けると便器がいない。
ついこの間は水が止まらなくなり慌てて止水栓を止めて、急遽修理屋さんに来てもらい直したばかりだ。
でも今度は様子が違う、床タイルは残っているのが、便器そのものがが忽然と姿を晦ましたのだ。

元々大変なお仕事だろうなとは思っていたが、労りの声をかけた事はなかった。
仕方なしに、１階のトイレを使おうと注意して手すりを掴みながら階段をゆっくりと降りた。
翌朝にも戻ってこないので、修理屋さんに電話で相談したが新規設置工事なら承りますが、行方不明の便器捜索はやっていませんと断られた。

でも一週間程すると水が流れる音がするので、トイレを覗いてみるとあの便器が戻っていた。
すまなさそうに海外視察旅行に行ってたと言う、やはり日本が一番良い、外国はかなわん、
これからも宜しくと言いながら蓋を締めた。