日避け作り

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キラキラの夏が来た。僕達を照らす太陽は、容赦なく照り付ける。光る汗が流れていく。

こんな日はかき氷でも食べながら、風鈴の音を聞いて癒されたいものだ。
でもそんな事、君は許してくれない。

「夏だし遊ぼうよ」
「ええー、やだよ。暑いよ」
「せっかくの夏なんだよ。楽しまなくちゃ」

昔、一緒に作った秘密基地。そこに行こうと誘ってくる君の目は、この太陽に負けないくらいキラキラに輝いていた。

秘密基地には当然クーラーなんてない。電気も通っていないから扇風機もない。この暑い中、そんなところに行くのは地獄だ。

「じゃあさ、日避け作ろうよ。今日は秘密基地の日避け作り。ね?ね?いいでしょ?」

強引な君に誘われ、僕達は秘密基地の日避け作りをした。汗だくになりながら段ボールで屋根を作り、日よけを作った。

「完成」
「……あれ。思ったよりも涼しい」

予想外に快適だったから僕も思わずにやけてしまった。
公開:22/07/03 08:13

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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