今日は私のおごり!好きなもん注文しちゃって! (完結)

2
2

…前菜はいつもシーフードのジュレですけど、主任も良いですか?」

「も…勿論OKよ。オーダーして頂戴…」

後悔…。日頃ガード下の飲み屋で満足していると思ってた部下が、まさか、こんな高級なお店に通ってるなんて…。

ーお待たせしました。前菜のジュレと、エスカルゴのフォアグラでございます。お飲み物でございます。

…主任。乾杯しましょう。プロジェクトの成功を祝い、「乾杯!」

その後、料理はどんどん提供された。白ワインで蒸したムール貝、鴨のコンフィ、メインはシャトーブリアン、牛肉の“幻の部位”。ウェイターが熱心に説明しているが、私は聞いていない。ただただこの年上60歳代おじさん&おばさん部下2人を食事に誘ったこと、私は後悔していた。

私の父より年上の部下に、なぜ高額な食事代を私が…。私そんなに給料、もらってないのよ…。…よし、決めた。
「ちょっとお手洗い。」私は荷物を持ち、そっと店を出た。
その他
公開:22/06/30 22:22
更新:22/06/30 22:37

tata_tata( all over the world )

叙述トリック だぁぁーい好き!

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容