無色透明

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夢の中でしか会えないあなたは、いつもどこか寂しそうだった。
あなたはどんな色の服を着て、どんな涙を流して、どんな色の歌うのか、私は知らない。
色のない夢の、色のない窓から色のない世界を見ながら、あなたはいつも私を待ってくれていた。
気がつくといつもあなたは部屋の窓際で体育座りをしている。物音がするのだろうか、私があなたに声をかけようとした時には、もうあなたは手を振っていた。
その笑顔が愛しくて、眠ることが好きだった。
そのせいか、あなたのいない夢は、乾いていないシーツの上に寝転んでいるようで、起きた時にはどこか切なかった。
そんな日が1週間続いて、1ヶ月続いて、1年が経った。
外の世界を見ても、そこにあなたはいない。この世界には色があるから。
だから、私の目が、世界が、心が色を失った昨日、あなたが私の前に現れた時は心が弾んだ。ふり降ろされた大きな鎌が喉を貫いた時も、色めいて、心地よかった。
ファンタジー
公開:22/06/26 23:28

シルフィード( 蝶々が多いところ )

でも虫さんとは、あんまり仲良くないです

画像:トロロ様、ななメーカーより(https://picrew.me/image_maker/41329

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