color rain

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雨が降ってきた。
今日は水色の雨だ。
最近、雨に色が付くようになった。衣服や靴、鞄などは染まらないが、人間の皮膚には色が付く。あっという間にまだら模様のシルエットができる。
しかし、誰もそんなことは気にしない。雨が上がり日がさすと、皮膚から剥がれた雨粒が空に向かって昇っていく。

はずだった。

空の上では学者達が議論をしていた。水色を出すための薬品が、皮膚の表面上に留まらず体内まで浸透する恐れがある。
「それ、早く言ってよ〜ん」
場を和ませようとふざけた学者がボコボコにされた。
「その成分は人体に害がありますか?」
「害はない。しかし、時間と共に細胞をどんどん水色に染めてしまう。最終的にはブルーハワイ人間になってしまうだろう」
「ブルーハワイ?なんすか、それ」
「ブルーハワイを知らないか!仕方ない続きは地上で行なおう」
学者達はハワイに向かいブルーハワイで乾杯をした。

雨が降り出した。
その他
公開:22/06/23 15:23

いづみ( 東京 )

文章を書くのが大好きです。

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