オウムの権右衛門

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「ワシの名は権右衛門である。」
「ね~。パパ~。この鳥さん、喋ってるよ。鳥さ~ん。」
「そうだね~。かわいいね~。」
「ワシは、鳥さんではない。権右衛門である。」
「また、しゃべった~。賢いね~。この鳥さん。」
「そうだね~。賢いね~。」
「おい、子ども!!ワシは鳥さんではないぞ。権右衛門である。ちゃんと覚えるであるぞ。」
「また、鳥さん、しゃべった~。しゃべった~。」
「そうだね~。また、しゃべったね~。」
「おい、父親!!ちゃんと教えろ。ワシは鳥さんではない、権右衛門である。」
「しゃべった~。鳥さん、何回も、しゃべった~。」
「そうだね~。何回も、しゃべったね~。」
「おい、聞いておるのか!!ワシは鳥さんではないぞ。権右衛門である。何度言ったら、わかるんだ!!」
「また、鳥さん、しゃべったね~。」
「そうだね~。また、しゃべったね~。」

続けようと思えば続く。
ファンタジー
公開:22/06/19 06:29
更新:22/06/19 20:38

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

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