蚊の季節

寝ているとブーンと聞こえる。蚊の奴が寝室にいるのが判明した瞬間だ。電灯を点け辺りを見回すがいない、でも次の瞬間に眼の前をアホッと言うように飛び去った。
畜生、舐めてやがるなと思いつつも、眠いので又寝込んでしまった。
暫らくして腕の痒さに目が覚めた。ボリボリ掻きながら、去年の蚊取り線香を探し出し点けてみた。
一年振りの特有な煙の匂いが鼻を刺激したが、とても懐かしいとか夏らしいとは言えない。

朝に目が覚めて部屋を見ると蚊が悠々と飛んでいる。こら待てと両手で思い切りパチンと叩き仕留めてやった。只血は吸っていない様だ、すると別のデブデブの蚊がヨタヨタと飛んで来た。
こいつだと思い切り叩くと血が両手にべったり、犯人を仕留めたぞと一瞬は喜んだ。
テッシュで手の平を拭きながら、こいつも好き好んで刺した分けではなかろう。
血を吸うのは産卵に必要なタンパク質の摂る為で、メスだけだそうだから。
合掌！