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書斎で書き物をしていると天井裏に人の気配を感じた。
「曲者!」と叫び、槍で天井を一突き。忍者が落ちてきた。
儂は忍者に槍を突き付ける。「貴様!どこの忍びだ!何の目的があってここに忍び込んだ!」
忍者は『気付いていないのか?』と意味ありげに笑う。
『お前さん、最後に部屋の掃除をしたのはいつだ?』
「いつって…いつだっけ?」思い出せない。
『この部屋、作業に集中する為に人払いをしているだろう?お前さん以外に誰も入って来ない部屋…そこを掃除していたのは俺だ。さらにそこらへんに脱ぎ捨てた服を洗濯しているのも俺だ。ついでに毎晩お前に夜食を作っているのも俺だ』
な…何だコイツ…意味が分からない!
殿である儂の命を狙うでもなく身の回りの世話をしていただと!?
『いい事を教えてやろう。俺の依頼主はお前の母上だ。だらしない生活を陰で助けるよう言われている』
忍者の告白に思わず「おかーん!」と叫んでしまった。
公開:22/06/15 21:02

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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