霊界汽車
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目が覚めると汽車の中にいた。私はどうして汽車に乗っているのか。どこへ行こうとしているのか。分からないまま、汽車に揺られながら窓の外を見ていた。窓の外から見えるのは、田舎の風景。手掛かりを探そう。私はどこの誰で何の為に汽車に乗っているのか。持ち物を見るが何も持っていない。が、ポケットの中に女性が写った一枚の写真が入っていた。財布すら持たず、写真を持って汽車に乗り、私は一体何をしているんだ?
そんな不安を感じながらもしばらく汽車は走り、ついに止まった。降りた先の看板には<霊界>と書かれていた。霊界。つまり私は死んで、これはあの世へ行く為の移動手段だったのか。妙に納得した私は、再び手に持っていた写真を見る。
「きっとあなたは私の大切な人なのだろう。だがあなたに会う事は叶わないようだ」
独り言を呟き、写真をポケットに入れた。
「やっと会えました」
目の前には写真の女性が迎えに来てくれていた。
そんな不安を感じながらもしばらく汽車は走り、ついに止まった。降りた先の看板には<霊界>と書かれていた。霊界。つまり私は死んで、これはあの世へ行く為の移動手段だったのか。妙に納得した私は、再び手に持っていた写真を見る。
「きっとあなたは私の大切な人なのだろう。だがあなたに会う事は叶わないようだ」
独り言を呟き、写真をポケットに入れた。
「やっと会えました」
目の前には写真の女性が迎えに来てくれていた。
公開:22/06/15 09:43
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