俺の痛い小説を読んでくれ

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できた。ついに完成した。これは究極の小説だ。俺は友達に小説を見せる事にした。読者第一号は、お前だ。
「俺の痛い小説を読んでくれ」
「痛い小説?自信作じゃないのか?」
「自信作の痛い小説だ」
そして友達は、俺の書いた十万文字に及ぶ長編小説を読み始めた。
「うん。序盤は面白い。物語の中に引き込まれていくよ。続きを読んでみるよ」
中盤まで来た頃、友達は更に言った。
「おお、面白い。ここからどう展開していくかだな」
そしてエンディング。ラスト一行を読み終えた友達の表情が変わった。
「痛い……。痛い……。体中が痛い。なんだこれ、筋肉痛みたいだ」
「おお、来たか。どうだ?良い感じに痛いだろ」
「なんだこれ!!どうなってんだ!!」
「それは痛い小説だ。読み終わった人間は、体中に痛みが走る代物だ」
「痛い。痛い。これいつ治るんだ」
「二日くらいはそのままだ」
結果は大成功。
え?次はお前が読んでくれるの?
公開:22/06/12 10:43

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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