一冊の本

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 机に一冊の本が置いてあった。何も書いてない。
「誰のだろう?」
 そう呟くと、本に呟いたことが出てきた。
「えっ?」

 どうやら、普通の本ではないようだ。
「なんなんだ、この本は?」
(まるで魔法みたいだ)

 本を見ていると、自分そっくりの人間が出てきた。
「!」
「お前は」
『お前だ』

 本から出てきた自分が自分と重なる。
「どうなるんだ?」
 机にあった本は消え、ひとつの玉になっていた。
「本物の力を手に入れた」

 それからの自分は今までとは違っていた。
ミステリー・推理
公開:22/06/07 21:33
本、魔法

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