バラと万年筆

0
2

直筆の手紙には気持ちが現れる。
書き直しの効く鉛筆やシャープペンで書いた手紙だと気持ちを隠せるがボールペンや万年筆ではそうはいかない。インクで書かれた文字は消す事が出来ないのだ。
修正液という道具もあるにはあるが正直オススメはしない。
それを使うという事はつまり、そこに隠したい言葉が潜んでいる、という意味でもある。
たかが書き損じと侮る事なかれ。間違いにこそ人の感情が強く表れる。
受け取り手としては修正液の下に隠されたそれを想像するのも楽しい。誤字脱字か、はたまた本音が隠されているのか…
文章を書く際、文字が下がり気味なら何かを悩んでいる証拠で、上がり気味だと良い報告の表れだ。空白の目立つ文字間は寂しさがにじみ出ている。
手紙を書くとついつい話に花が咲いてしまう。余計な事も書いてしまう。
そんな人は要注意。その余計な一言は薔薇の花。薫る文章と棘のある言葉は紙一重なのだから。
手紙だけにね。
公開:22/06/07 20:47

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容