珍ゴジラ

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夜遅く、ドアを開けると夫ではなく小さなゴジラが鞄を手に立っていた。背格好と雰囲気で夫だと確信した。キッチンで茶を飲む。ゴジラも座ってお茶をすする。「パーティとかで?」着ぐるみにしては縫い目がない 。両生類の臭い。何を聞いてもガーガーと要領を得ない。
「風呂にする?」ゴジラは浴室に入った。ばしゃばしゃと音がしてすぐに出てきた。浴槽の湯は半分に減っていた。
夜食をパクパクと三口で平らげ、ビールをぐっと流し込む。
「もう寝る?」ゴジラはうなづく。リビングに寝かせると、すぐにガォーと大きないびき。
私はベッドで眠った。真夜中にゴジラの夫が覆いかぶさってきた。
「何するの、バカ!」跳ねのけて下腹部に蹴りを入れるとゴジラは倒れてそのまま寝た。朝に「時間よ!」と起こすとゴジラはパンとミルクを口に放り込み鞄を持って会社に急いだ。ゴジラと住むにはここは狭い。食費もかかりそう。会社から手当ては出るのかしら。
その他
公開:22/06/06 17:02

たちばな( 東京 )

2020年2月24日から参加しています。
タイトル画像では自作のペインティング、ドローイング、コラージュなどをみていただいています。
よろしくお願いします。

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