特別な印

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差し出した手をあなたは、そっと握ってくれた。私、本当にあなたと付き合っているの?ずっと片思いだったあなたと恋人になれた事がまだ信じられなくて、とても嬉しくて涙が出そうになる。

あなたの声がそばにある。あなたの顔がそばにある。ただそれだけで私の心はこんなにも満たされて幸せなんだ。

いつまでもこうしていたい。ずっとずっと。

今日は晴れ。最近雨ばかりだったけど久しぶりの天気だ。デート日和の一日となり、公園を散歩していた。

「手に書いていい?」
「何を?」
「特別な印」

二人の手を隣通しに合わせて、お互いの手にハートの形の半分ずつをマジックで書いた。お互いの手を合わせると、ひとつのハートが完成する。

私達だけの特別な印。
この印は、永遠を誓うものだと言ってくれた。
その特別な印を太陽に手をかざすと、キラキラと光りだした。

「これから二人の時間を温めていこう」

彼はそう言った。
公開:22/06/06 10:52

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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