黒猫
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向かいのアパートの二階のベランダにピンク色の布団が干してある。布団には白猫のイラストが描かれているのだが、最近、一階のブロック塀の近くに黒猫が現れるようになった。家主と思われる女性が白猫の布団を干したり取り込んだりする度に、黒猫は尻尾を振って上機嫌な様子だった。
ある朝、外に大きなトラックが停まっていた。向かいのアパートの一室から引越し業者がダンボールを抱えて出てくる。夕方頃、黒猫が現れてベランダを見上げていたが、そこに白猫の姿はなかった。
次の日、黒猫は小さく喉を鳴らしながらいつまで経っても動く気配がない。夕方になるといなくなったので私は外出することにした。
帰宅するとすっかり日は落ちて辺りは真っ暗だった。向かいのアパートの前ではパトカーの赤いランプが輝いている。黒猫が二階のベランダに侵入しようとしたらしい。言い逃れしようと泣き喚く黒猫の格好をした男はどう見てもクロだった。
ある朝、外に大きなトラックが停まっていた。向かいのアパートの一室から引越し業者がダンボールを抱えて出てくる。夕方頃、黒猫が現れてベランダを見上げていたが、そこに白猫の姿はなかった。
次の日、黒猫は小さく喉を鳴らしながらいつまで経っても動く気配がない。夕方になるといなくなったので私は外出することにした。
帰宅するとすっかり日は落ちて辺りは真っ暗だった。向かいのアパートの前ではパトカーの赤いランプが輝いている。黒猫が二階のベランダに侵入しようとしたらしい。言い逃れしようと泣き喚く黒猫の格好をした男はどう見てもクロだった。
その他
公開:22/05/29 19:00
更新:22/05/31 15:32
更新:22/05/31 15:32
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