アンテナペン
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「…何だこれ?」
机の中で手にぶつかったのは、買った覚えのないペン。
普通のものとはちょっと違い、クリップの代わりに小さなアンテナが付いている。
不思議に思いながらも、ぼんやりとペンを眺めていた。
ふとアンテナを前の席の子の方に向けてみた。
突然、ペン先が紙の上を走り出す。
(あ〜…早く授業終わんないかなぁ…)
僕の意識とは無関係に、ペンは紙に書いていた。
「これって、もしかして…」
思わず息を飲む。
このペンは人の考えをキャッチするのかもしれない。
休み時間、親友が話しかけてきた。
「なぁ、一緒に学食行かない?」
答える前に、僕はもう一度ペンの効果を確かめることにした。
(俺、お前とはあんまり行きたくないんだよなぁ…)
見えてしまう本音。
アンテナを向けてしまったからには、もう戻れない。
「ぼ、僕…今日は行かないや。」
世の中には、知らなくて良いことの方がむしろ多いのかもしれない。
机の中で手にぶつかったのは、買った覚えのないペン。
普通のものとはちょっと違い、クリップの代わりに小さなアンテナが付いている。
不思議に思いながらも、ぼんやりとペンを眺めていた。
ふとアンテナを前の席の子の方に向けてみた。
突然、ペン先が紙の上を走り出す。
(あ〜…早く授業終わんないかなぁ…)
僕の意識とは無関係に、ペンは紙に書いていた。
「これって、もしかして…」
思わず息を飲む。
このペンは人の考えをキャッチするのかもしれない。
休み時間、親友が話しかけてきた。
「なぁ、一緒に学食行かない?」
答える前に、僕はもう一度ペンの効果を確かめることにした。
(俺、お前とはあんまり行きたくないんだよなぁ…)
見えてしまう本音。
アンテナを向けてしまったからには、もう戻れない。
「ぼ、僕…今日は行かないや。」
世の中には、知らなくて良いことの方がむしろ多いのかもしれない。
その他
公開:22/05/30 23:39
小説を書くことにチャレンジしてみようと思い、登録しました!まだまだ不慣れですが、少しずつ書いていきたいと思います。
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