プロジェクト誕生

0
2

「プロジェクトが始動する。」

上役の言葉だ。

「最短18年から最長26年。

24時間態勢で職務を全うしろ。」

ブラックなんてモンじゃない。

「若槻はどうだ?」旧姓でよばれ立ち上がる。

「他社に遅れをとらないよう最新の情勢を入手し、ポテンシャルを最大限に生かす努力をします。」

「うむ。お前は?」上席は佐々木くんを見る。

「僕は……まだ心の準備が……。」

「何を言ってるのよ。」

「初期プロットは若槻でお前はそれを支える存在だぞ。」

「そうだよ。」

「……上手く出来るか…。それに適性判断もきちんと吟味すべきだと―」

「あたしとは出来ないってこと!?」

「違う、手伝うよもちろん。当たりま―『うあああん!』」

唐突に目覚めた私は無理に身体を起こす。

「大丈夫。大丈夫……。」暗示を掛けるように、子供のお腹をさする。

旦那不在の23時。

居たらグーパンしてるけどね。
その他
公開:22/05/27 00:45

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容