アリとぎりぎりっす

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「今月ももやし生活っすか……。金がないっす……。はぁ~……」

俺は毎月ギリギリの生活をしている。ボロアパートの一階の部屋の壁は穴だらけだ。その穴からは、ついにアリ達が侵入してきた。

「うわっ、アリだ。……アリって食えるんっすかね?」
「いや、食うなよ。あたいらは、お前にアドバイスする為に来たんだ」
「ア、アリが喋った!!」
「毎月毎月、無駄遣いが多いんだ。給料が入ったらすぐ節約生活。毎日コツコツ計画的に」
「働きアリらしい台詞っすね」
「今日からあたいらがお前の生活を見直してやる」

こうしてアリに生活アドバイザーとなってもらう奇妙な生活が始まった。アリのアドバイスは適格で、生活の質は上がっていった。

「凄い。貯金ができた!!ありがとっす!!」
「良いんだ。これはあたいらからあんたへの恩返しなんだ」
「恩返し?」
「あんたがこぼしたご飯、あたいらが貰ってたからさ。ありがとうよ」
公開:22/05/28 09:02

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
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