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透明人間になる薬を誤って愛猫が飲み込んでしまい、愛猫は透明猫となった。
以来、私は窓や扉の開け閉めにかなり注意を払うようになった。寝ている愛猫を踏まないよう歩く時も気を付ける。
薬である以上、効果は限定的だ。時間が経てば愛猫の姿は徐々に見えてくる。
しかし愛猫は餌を食べるとまた透明になってしまう。どうやら猫の餌には透明を持続化させる何かがあるようだ。
老廃物は透明でない事に安心した。吐いた毛玉が目に見えてホッとしている。
そんな愛猫ももう18歳。ついにお迎えがやって来た。
冷たくなった愛猫は眠っているようにしか見えない。こんな姿は見たくなかった…
私は愛猫をタオルで包むと天国で食べる用の餌を傍に置いた。
すると翌日、愛猫の姿は餌とともに消えていた。以来、愛猫の姿は見ていない。
私は今も毎朝猫の餌を用意する。それは毎日減っている。
もしかしたら愛猫は透明な姿で今も私の傍にいるのかもしれない。
SF
公開:22/05/23 20:49

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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