僕のエビフライ

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エビ愛好家が作ったAIロボット、通称エビフライ。水の中は泳がず、羽が付いてて空を飛ぶ。エビといつも一緒に居られるからと、巷では密かに人気だ。

僕も、そんな物好きのうちの一人。いつも一緒に散歩をする。エビフライは喋らないけれど、色んな表情で気持ちを伝えてくる。

いつものように散歩をしていると、僕のエビフライは何だか寂しそうな表情をしていた。どうしたのだろう?と思った瞬間、エビフライは勢い良く飛び上がった。
「え!?ま、待って!」
僕の制止の声も聞かず、真っ直ぐに飛んでいくエビフライ。
一度逃げ出したエビフライを捕まえるのは、至難の業。

そして目の前に広がるのは、海。エビフライは止まらない。そのまま海へダイブしてしまった。

唖然とする僕。だけど注意書きに、こんなことが書かれているのを思い出した。
『エビにも個性があります。昔の記憶が強い子は、海に帰ろうとするかもしれません。』
その他
公開:22/05/25 21:40

トモ

小説を書くことにチャレンジしてみようと思い、登録しました!まだまだ不慣れですが、少しずつ書いていきたいと思います。

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