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「この辺には敵がいないようです」
「さようか。あそこの洞窟で一休みしよう」
初戦に勝ちはしたものの、敵側の援軍が到着して形勢は逆転してしまい、何とか戦場を抜け出してきたのである。
すると追手の足音が近寄ってきた。
「ジャリッ」
様子を見ようと立ち上がったところで、鎖が擦れあう音が鳴ってしまった。
「何者か?」
敵側の武将が茂みの中から現れた。
しかし敵将は微動だにせず睨み合いが続いた。
「誰かおりましたか?」
敵側の家来が追い付き声をかけたとき、突如一羽の鳥が茂みから飛び出した。
「いや、鳥であった」
敵将は踵を返して向こうへと行ってしまった。
「ええ、その鳥のおかげで祖先は九死に一生を得たのです」
その鳥の形を模したサブレを販売する菓子店で働くヨシトキはそう答えた。
その菓子店は県内でチェーン展開しており、この度13店舗目の店長に就任することになり意気揚々だ。
「さようか。あそこの洞窟で一休みしよう」
初戦に勝ちはしたものの、敵側の援軍が到着して形勢は逆転してしまい、何とか戦場を抜け出してきたのである。
すると追手の足音が近寄ってきた。
「ジャリッ」
様子を見ようと立ち上がったところで、鎖が擦れあう音が鳴ってしまった。
「何者か?」
敵側の武将が茂みの中から現れた。
しかし敵将は微動だにせず睨み合いが続いた。
「誰かおりましたか?」
敵側の家来が追い付き声をかけたとき、突如一羽の鳥が茂みから飛び出した。
「いや、鳥であった」
敵将は踵を返して向こうへと行ってしまった。
「ええ、その鳥のおかげで祖先は九死に一生を得たのです」
その鳥の形を模したサブレを販売する菓子店で働くヨシトキはそう答えた。
その菓子店は県内でチェーン展開しており、この度13店舗目の店長に就任することになり意気揚々だ。
その他
公開:22/05/21 16:51
面白そうなので参加してみました。
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